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2013年1月11日 (金)

桑田真澄さんの考え

NHKの取材に対し、桑田真澄さんが答えた内容が掲載されていました。

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NHK NEWS WEB 2013年1月11日 20時15分

記事URL http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/0111.html


            桑田真澄さん 体罰は安易な指導


大阪の市立高校でバスケットボール部の顧問の教師から体罰を受けていた男子
生徒が自殺した問題について、元プロ野球選手の桑田真澄さんがインタビューに
応じました。

桑田さんは、高校野球で2度の全国優勝を果たし、プロ野球の巨人などで活躍
したあと、大学院でスポーツの精神主義の問題点などについて学びました。現在
は、かつて自分も体罰を受けた経験を踏まえて、体罰による指導への反対を訴え
ながら全国で講演活動や子どもたちの指導に当たっています。
インタビューの中で、桑田さんは「体罰は安易な指導方法で決して強くならない」
としたうえで、「今の時代にあった指導方法に変えていくべきだ」と訴えました。

■“体罰には猛反対”

Q:大阪の市立高校で起きた体罰についてどう思いますか?

桑田:まず心が痛いです。ご両親や身内の方のことを思うと、本当に心が痛いと
しか言いようがないです。残念な出来事です。

Q:体罰によって命が奪われる事態はあってはならない?

桑田:僕も当然(小中学生時代は)体罰を受けてきましたし、グラウンドに行って
殴られない日がない、そういう時代でした。毎日、何発か殴られて、ほっぺたに
手の跡をつけて帰ったり。ケツバットされてお尻にバットの跡が3本も5本もつい
て、自転車に乗って帰るんですけど、サドルに座れないぐらい腫れ上がったこと
もありました。
よく体罰は愛情だと言いますが、僕は殴られて愛情だと感じることはなかった
ですね。
僕は体罰には猛反対なんです。あるべきではないと思っています。体罰をする
ことで指導する方法って、僕はいちばん簡単だと思うんです。「なぜ、できない
んだ」「気合を入れろよ」と体罰をするのではなくて、もう少し話をして、できな
ければできるように、いろんな角度から説明をする指導方法のほうがもっと難
しいんですね。
手っ取り早い指導方法が体罰だと僕は思っています。いろんな考えがあるとは
思いますけど、僕は体罰には反対ですね。

■体罰を生む背景は

Q:桑田さん自身、厳しい指導があったから一流になれたという見方も
ありますが?

桑田:当時、体罰を受けていた選手が、全員、プロ野球選手になったかと言っ
たら、ならなかったわけじゃないですか。今は体罰は少なくなっているけど、プロ
野球選手が出ていないかというと、出ているわけじゃないですか。
僕は高校1年生のときに3年生の試合とかに出ていましたので、上級生から
プレーできないような体罰を受けたりとかしましたけど、どうしてそんな卑怯な
ことをするんだろう、スポーツマンがそんな卑怯なことをしたらだめじゃないかと
ずっと思っていました。
何だ偉そうに言っているなと思う人もいるかも知れないですけれど、僕は体罰を
やられて嫌だったので、体罰はしなかったです。人がやっているのを見るのも嫌
ですし、当然、自分はしたくないと思っています。

Q:体罰を生む背景は?

桑田:勝利ですね。「チームが勝ちたい」「自分が勝ちたい」ということですね。
例えばチーム内であれば、自分がレギュラーになるために後輩をつぶしていか
ないと自分がレギュラーになれないとか、指導者は優勝しないと周りに対しての
示しがつかないとか、首になるとかですね、勝利至上主義になってしまっている
ということですね。
本来、誰もが、子どもを育てる、選手を育てるという育成を目的にしているのにも
かかわらず、実際にスポーツの現場で行われているのは勝利至上主義ですよね。
僕はプロ野球は勝利至上主義でいいと思っているんです。でも、アマチュアは
勝利至上主義よりも人材育成主義、育成主義ではないとダメだと思っています。

■体罰をなくすためには

桑田:僕は体罰を受けたからといって、その人を恨んでいるかと言ったら、全く
恨んでいないです。なぜかというと、その時代はそれが当たり前だったんですね。
みんなが、それが正解だと思っていた時代なんですよ。当然、運動中には水を
飲んではいけない時代でしたけど、今は水を飲みなさいという時代です。まったく
反対ですよね。僕の時代、水を飲んだらばてるし、上手くならないと言われていた
んですよね。ところが、今は15分か20分おきに水分を補給しなさいと言われる
時代です。じゃあ、僕たちのあの時代は何だったのかと。それはスポーツ医科学
がまだまだ解明されていなくて、その時代はそれが正解だったんですね。
指導方法も体罰は当たり前の時代だったんです。でも今は時代が違うということ
です。いろんなことが解明されてきて、指導するに当たってもビデオを使ったり、
いろんな角度から指導できるわけじゃないですか。ですから指導方法も変わって
いかないといけない。時代にあわせて指導方法も変えていかないといけないと
いうことを、みんなで共有して取り組んでいかないといけない時期に来ていると
僕は思います。

Q:体罰をなくすために指導者には何が必要ですか?

桑田:われわれ指導者の勉強ですね。やっぱり、勉強が足りないと思います。
ちょっと指導者講習会に行ってライセンスを取ったのだけれど、俺は俺のやり方
でという人が結構多いと思うんです。また、これは統計をとったわけではないです
けれど、往々にして昔ながらの指導をしている人が結果を出しやすいのがスポー
ツ界なんです。
でも、勇気を持って今の時代にあった新しい指導方法を現場で実践する指導者が
1人でも多く出てきてもらいたいです。そのために、僕も全国で指導者講習会を
一回でも多く開いて、みんなに伝えていきたいと思います。

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最近、連日報道されていることに関する桑田さんの回答ですが、非常に興味深く
拝見しました。
私はサラリーマン時代に教育関連部署に所属していたことがあるのですが、会社
組織の中での管理職とスポーツ界での指導者にはかなりの共通点があることが
分かります。

管理職や指導者は、正しいかどうかは関係なく、かつての自分自身の上司、指導
者に似たタイプになる傾向が強い。つまり、体罰やスパルタを受けてきた選手は自
分が指導者の立場になると、かつて自分が経験してきたスパルタ傾向の指導者に
なるということです。これは自分が経験してきた指導方法しか知らないからなのです。
体罰をなくすために指導者に必要なことは何かという質問に対し、桑田さんは “ 指
導者の勉強 ” と答えています。桑田さんもこのことがよく分かってらっしゃるので
しょう。

指導者や上司が、選手や部下に対して高圧的に接して思う通りに動かそうとする
のは指導力の無さの裏返しです。だからこそ、人を動かす立場の人は、そのための
勉強が必要なのです。

命が失われて初めてあの指導者は今までの自分を省みたんじゃないかな。
そうでなければ 何の疑問も持たずに “ 自分自身は正しい ” と思い続け、同じ
指導を続けていたはずだし、その指導方法に対して周囲の誰も何も言わない環境
では、体罰も含めてエスカレートしていくのは当然。
“ 強くするためには体罰も必要 ” という考えは、指導方法に関して勉強不足である
ことをはっきりと示しています。
“ 情熱 ” とか “ 熱心さ ” という言葉と “ 体罰 ” は全く繋がらないものです。

今後の桑田さんの活動に対し、大いに期待しています。

 

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