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2012年6月18日 (月)

薬ネット販売 コラム 育成

昨日、とある医薬品販売組織の勉強会に出席したのですが、どうやら方向性として
は、医薬品ネット販売解禁に向かっている???

もし解禁になったとしても、いきなり全てを許可するようなことにはならないと思い
ますし、詳細については最高裁での判決が出ないことには何とも言えません。
ただ、2009年の薬事法改正以前からの継続服用者と離島在住者には限定的に
郵送可能という、訳の分からない部分が審議不十分で棚上げとなり、その延長
期限が来年2013年5月末となっていますので、それまでにある程度はハッキリと
させて欲しいと思っています。ダラダラと裁判を長引かせて、棚上げにされたまま
放置では、一番困るのは必要な医薬品を使いたいと願っている国民ですから。

さて、また医薬品ネット販売に関するコラムを見つけたので転載します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日経ビジネスオンライン 2012年6月14日
足高 慶宣 (日本置き薬協会相談役)


記事URL 
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20120613/233296/?ST=social&rt=nocnt


   薬のネット販売解禁なら、コンビニに追い風
        競争が過熱する中で、プロ人材をどう育てる?


2012年4月26日、厚生労働省は東京高裁で開かれた「インターネット等による
一般用医薬品の販売に関する裁判」で逆転敗訴した(5月9日最高裁に上告)。
一般用医薬品のネット販売を規制した改正薬事法の省令が「省令の委任の範
囲を超える」と東京高裁に違法判断されたのは、ひとえに、「対面販売の原則」
という大原則を改正薬事法に明記せずに省令にとどめた結果だ。

今回の違法判断を受けて、楽天の三木谷浩史社長はケンコーコムを買収、2012
年6月に一般用医薬品のネット販売解禁を訴えるために「新経済連盟」を立ち上
げた。チェーンドラッグストア協会も店舗による医薬品のネット販売を模索する
ために有識者会議を開催している。厚労省は上告したが、医薬品のネット販売
に向けて、それぞれの思惑は交錯している。

もっとも、ネット販売の解禁によって勢いを増すのはチェーンドラッグストアでも
ネット勢でもなく、既存のコンビニエンスストア業界ではないだろうか。

コンビニ業界は全国の消費者の信頼を得ているだけでなく、医薬品の仕入れや
販売に十二分の力を持っている。事実、最高裁の「インターネット等による一般
用医薬品の販売に関する裁判」でインターネット側が再度勝訴すれば、インター
ネットやテレビ電話、宅急便を組合せた医薬品の販売に取り組む用意があると
聞く。

薬事法に照らせば、全国を統括した本部に薬剤師や登録販売者を置き、各店舗
と双方向のネットワークを構築することで消費者の相談応需に答えられる体制を
構築すれば何ら問題はない。コンビニが一般用医薬品の販売を本格的に展開
するに当たっての障壁は存在しない。

一般用医薬品1兆円、健康食品2兆円という巨大な市場の最大の供給者になる
だけでなく、10兆円に達する処方箋薬にも浸透することは必至だろう。かつて酒
販店が規制緩和以降、瞬く間に全国から駆逐されたように、小規模な薬局や薬
店はもとより、ドラッグストアでさえ立ちゆかない状況になることは火を見るより
明らかだ。

ドン・キホーテの訴訟で提起されたディスプレイを活用した相談応需の仕組みは、
コンビニであれば明日からでも展開できる。現に、ファミリーマートはヒグチ薬局と
組み、東京・神田に店舗を開いた。セブンイレブンやローソンもドラッグストアとの
提携を模索している。単純に、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートを合わ
せて約5万件の24時間薬局ができると考えればいい。

こういった新しい医薬品販売業者は10兆円にのぼる処方箋医薬品費を扱うこと
になる。調剤薬局でもらう請求書や領収書を見ればすぐにわかるが、請求額が
2万円とすれば、4000円程度が調剤費や管理料の名目で薬局に入る。その他
にも、薬価差益が約28%とすれば、合計で8000~9000円が薬局の利益になっ
ている。

翻って、調剤薬局が何をしているかといえば、医師の処方箋に合わせて医薬品
を棚のハコから出して、数えて袋に詰めているケースがほとんどだ。これでは6年
生の薬学部で学ぶ必要はなく、6日間の研修で薬の箱を覚えれば十分だろう。
医師の処方に対して意見を述べ、患者の状態を自分で判断できてこそ薬剤師が
有用なのであり、医薬分業の有効性も担保できる。能力的にも、法的にも、それ
ができない薬剤師など無益な存在だ。


 ■プロを育てる土壌をいかにつくるか

今後の日本の医薬産業の動きは明らかに推測できる。環太平洋パートナー
シップ協定(TPP)の大波は1~2兆円の米など眼中にはない。そのターゲットは
50兆円の医療であり保険業界だ。 混合医療が解禁され、高度先端医療のよう
な高額医療、例えばIPS細胞の検体をとるだけで300万円以上かかるような医
療を国民皆保険制度で運営できるはずもない。

今後は高度医療に対応できる少数の医療機関と国民皆保険に立脚する多くの
医療機関に二極化される。ジェネリック医薬品や医薬品のコンビニ販売が広がる
ことで、処方箋薬の価格破壊も進むだろう。処方箋薬の公定価格は維持される
だろうが、販売チャネルが多岐にわたる中で、薬価差益が出るほど世の中は甘
くない。大衆薬の価格破壊は言うまでもないだろう。

薬業界の生き残り策は、薬業に関わる人々が自らを律することにより、業界自
体の尊厳を高めることにあった。登録販売者もそういったプロの職業人を作る
ために設立されたはずだ。ところが、給与面や教育面で薬剤師業界やチェーン
ドラッグストア協会、配置薬業界が登録販売者を大切に扱っていない。研修は
おざなりで、待遇も低いままだ。

業界事態の尊厳を高めるためには、国民全員が納得できるような薬業のプロを
生み出すほかにない。医薬品は人間の必須物資であることを自覚し、研修に資
本投下し研鑽しない限り、保護されてきた業界の将来は昔の町の酒の小売店
のように消え去るのみであろう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

私は、薬を買う人は大きく2つに分けられると思っています。
一方は、風邪薬や胃腸薬、湿布薬など、薬(商品)を買いたいと思っている人、
他方は、自分の症状を治したいと思っている人です。

かなりざっくりとした分け方ですが、ドラッグストアや薬局にお客様が来店した場合、
前者は買い物に来たお客様で、後者は相談に来たお客様ということかな。
これは実は、来店、ネットに共通します。
よって、チェーン系ドラッグストアであれ、小規模の薬局であれ、これからの時代で
生き残るには、相談のお客様の要望・期待にどれだけ応えられるか次第だと思って
います。
このコラムの最後にも書かれている “ 国民全員が納得できるような薬業のプロ ”
とはまさに、相談に来たお客様の要望に応えられる人ということですね。

私はまだまだそのレベルにはほど遠いので・・・(汗)、日々努力を続けて1日でも
早くお客様の要望・期待に高いレベルで応えられるようにならないと。
何もせずに資格だけで食べていける程、今の時代は甘くありません。。。

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コメント

そろそろ最高裁の審理が始まる頃だと思います。なぜ“対面販売の原則”が必要かは、医薬品の安全性の確保のためというよりも「薬局経営の安定化」にあることが、次の行政通知の前文記載により明らかです。
出典:「薬事法の一部を改正する法律の施行について」(昭50.6.28薬発561)
この通知は、厚生労働省法令等データベースサービスの通知サイトで検索できます。これは、薬局距離制限規定違憲事件の最高裁判例に対応するために出された37年前の行政通知です。官僚は、先輩の仕事(政策)にはケチをつけないものです。医薬品ネット販売規制は、厚生官僚が「医薬品の流通、薬局等の経営に影響を及ぼすような非常事態」と判断し、薬局等の経営の安定等を期するために、今回の省令改正を行ったということができます。薬事法の目的は、人々の“保健衛生の向上”ですが、この薬事法を利用した流通規制による既得権益の保護が政策の根底にあります。ご参考までに記しました。2012.8.28 T.Takata

投稿: 高田東之夫 | 2012年8月28日 (火) 14:28

高田様、コメントを頂き、ありがとうございます。
医薬品の通販規制は、高田様のおっしゃる通り、「流通規制による
既得権益の保護」が目的のようですね。
しかしこの規制は、これから来る人類史上未経験の超高齢化社会に
はマイナス面の方が大きいのではないかと個人的には感じています。
医薬品を使用する消費者に対して、正しく安全な使用方法の伝達を
どうすれば徹底できるか、また店舗・小売業はそれぞれが消費者と
社会のニーズに合った経営方針と具体策を今まで以上に深く考える
必要があるのではないかと思っています。

投稿: Okada@管理人 | 2012年9月17日 (月) 21:45

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